2015/12/12

ポーネのこと。





hoccoホームページより



ポーネは舌癌で亡くなった夫、安川誠の介護経験から生まれた笛です。

笛を製作・演奏、歌を作ったり歌ったりしてきた夫が舌癌になって亡くなるまでの約7年間、長い闘病生活でした。。けれども 舌の切除手術をした時の3カ月の入院生活を除いて、夫は在宅で音楽の仕事をしながら過ごしました。

傍で見守る私が思ったこと。  「音楽はなんと素晴らしいのだろう!」

夫が吹く「木のオカリナ」の音色は、そっと聞いてくださる人の心に寄り添い、お客様が共感し喜んでくださる。そのお客様の「気」が夫のがんの進行を抑えている。
主治医も「安川さん、これは奇跡ですよ。」とよく言ってくださいました。
その度に闘病している本人はもちろん、介護人の私の免疫力も上がりました。


2010年夏、生を全うした夫を見送った後考えました。

 www.i-honky.com/yas/   に詳しい。

舌を90パーセント以上切除した夫が嚥下障害を起こさなかったこと。
たんの吸引を一度もしなかったこと。


きっと、笛を吹き歌い続けてきたことが良かったんだと確信しました。

そうだ!リハビリの笛を作ろう!!

早速、木の匠に相談。
出来上がったのが、リハビリの笛「 ポーネ」です。
詳しくは、

http://myas07saym.wix.com/hocco

「いやー、新しい視点だ!」「木の感触が温かいねー」などなど評判は上々。
しかし、どうやってそのことを伝えていけばよいのだろう、、、


悩んで3年。
音楽療法の先生たちが共感してくださって、少しずつポーネのことが伝わり始めた時、
「あのー、ポーネがほしいです。赤ちゃんの初めての笛に」とか「 出産祝いに贈りたいのですが・・」
という声が寄せられるようになりました。

「まー、そうですか。ありがとうございます。」
あまりに思い込みが強いと、脳が固まりますね。
しなやかに、しなやかに・・・お客様に教えていただきました。

 国産の木で、安心安全な加工。
音が出やすい、そのうえ良い音色。
温かい手触り。

となれば、リハビリが必要な方だけが対象の笛ではなく、赤ちゃんにも楽しんでもらえる笛なんだ。
ということで、今では赤ちゃんのおもちゃとしてもご紹介しています。


ポーネが生まれて歩き出すまでのながーいストリーがやっと、よちよちと歩き出しました。








 





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